「ヘイ」
にこやかに握手を申し出た七也の右手に対し、鼻柱の高い対戦相手はかすかに中指の先で触れただけだった.七也は一流の選手相手には敬意を払う主義だが、相手はそういう主義ではないらしい.
アメリカのフェラチオクイーン、エリザ・ロドリゲス.
別名『アイスクイーン』とも呼ばれる女性が今日の対戦相手だった.
『両者、コーナーへ!』
七也は伸びをしながら作戦のおさらいをした.
(タックルやプッシュをもらっても仰向けに倒れるのは絶対NG.必ずうつ伏せか横向きに倒れる事.戦う距離は80センチより外か、逆に肘の内側に潜るほど近く.手足が長いから足払いを狙うのもアリ.上下に攻めを散らしながら試してみよう.なるべくスタンド勝負だが、うつ伏せに倒せればバック取って、仰向けなら抱き着いてフェラチオは断固拒否)
(強引にタックルしてきたら肩を押さえて上からドスン.最悪でもうつ伏せに倒れてしまえばフェラされない.遠くでお見合いになったら、体を低めに落としてタックル狙えばノーリスクでプレッシャーかけられる)
(そして低めのタックルに相手がうんざりしてきたら上の攻め.よし、大丈夫.作戦通りに動けば負ける要素は見当たらない)
『国際交流BF試合、特別戦10分3ラウンドマッチ! 北アメリカBF協会所属、国際ランク31位エリザ・ロドリゲス対、日本BF協会所属、国際ランク26位シチセ・カザミの試合を始めます! 両者、フェアプレーで.ファイッ!』
ピピピ、と電子音が鳴った.
(さて、何で来る? 雑な仕掛けは全部潰すか、最悪カウンターかますぞ?)
腰を落としてエリザのリーチギリギリに構える七也に対し、アメリカの女王様はまず上下の水着を脱ぎ捨てた.
「なっ!」
アメリカ産の巨大なバストがブルンブルンに揺れていた.そして彼女が身をかがめ、上下に体を揺すりながらステップを踏むと爆弾スイカがバイン♪ バイン♪ と豪快に揺れ弾む.
迫力満点の西洋式の乳揺れに七也の目はついつい釘付けになってしまっていた.
「ぉぉ‥‥‥‥」
『シッッ!』
「なぁっ!? し、しまっ――」
気づいたときにはエリザの両手が七也の尻の裏でクラッチされていた.もはや肩を押すとか、うつ伏せに倒れこんでタックルを潰すとか、そういう贅沢が許される段階ではなくなっている.
(こっ、の‥‥!)
七也は倒れた後の攻防でベストを尽くす事にすべての意識を切り替えた.
当然のごとくエリザはフェラチオを狙ってくるが、七也がまだ水着を脱いでいない事に驚いてしばらく動きが止まっていた.
(BF文化の違いに助けられたな)
急いで水着を脱がそうと彼女が悪戦苦闘している隙に、どうにか頭を両手で押して、引きはがそうとする.しかし、そうやって揉み合ってる途中に男の全身を不意の電撃が駆け抜けた.
「あっっっ~~~‥! あっ! ぁっ、ぁっ、ぁっぁっ‥‥!」
男が背中を大きくエビ反っている.
彼のアヌスにはエリザの指が深々と突き刺さっていた.
「ああっ‥‥んぁぁぁっっ!」
中を指でグリグリとかき混ぜられて七也がメスの快感に悶絶している隙に、ペニスが水着の前から引っ張り出される.頬張り甲斐のありそうな大きく硬いイチモツだった.
『ニヤリ』
BFで勝利を確信したときしか人に笑顔を見せないといわれる氷の女王が、はっきりと唇を釣り上げて男のペニスにしゃぶりついた.
※
チュルルルルル~~~♪
「んああっっ! ぁっ、ひぃっ」
深い吸引が七也の筒を吸いあげた.ペニスへの強烈な快感のせいで手が痺れて力がうまく入らなくなる.こうなってしまったらもはや女の頭を股間から剥がそうとしても手遅れだった.
ジュル♪ ジュルルッ♪ ジュクッ♪ ジュロロッッ♪
「んぅぅぅぅっっっ!!」
肉厚で長いベロがペニスの周りを激しく舐め回す.
両目をギュっと閉じて歯をくいしばる七也がそれでもどうにかエリザの頭を掴み、あがいているが、彼女のサラサラした金髪を撫でるだけになってしまう.
男に抵抗する力がなくなったのを見て、エリザは顔を前後にピストンし始める.
ジュッッポ! ジュッ! ジュポッ! ジュポ! ジュッッッポ!!
「くぁっっ!!」
皺だらけの顔になった七也から悲鳴が漏れる.
エリザは首の筋力と唇の締め付けがすさまじく、ピストンも日本人女性と比べ物にならないくらいパワフルだった.しかも広くて長いベロがピストン中にしったりペニスに巻き付いて、気持ち良さを倍増させてくる.
「くっ、ぁっ!」
ちょこざいで小器用な日本男児を力で圧倒するかのような金髪女のフェラチオが七也の我慢の栓をこじ開けた.
「んあぁぁぁぁぁっっっ!!!」
ジュジュ~~ジュルジュルジュルル~~~ッ♪♪♪
精液がエリザの口に吸いこまれていく.彼女は決して、中途半端に吸い残して次の射精をやりやすくするような、一部の日本人女選手がやる小細工は使わない.七也の汁を全身全霊の全力で吸いあげてくる.
「くぅっ! あぁっ! ぁぁっ、んぁぁぁぁぁ~~~~っ!」
出してる最中にも強烈な吸引が止まられい.
長い長い絶頂の後にようやくポイントがコールされた.
『赤ダウン! 1-0!』
国際試合には各国独自のルールがない.
アメリカ独自の「ダブルアップチャンス」や「チャレンジ」も無ければ、日本独自のルールである「ブレイク」も「サレンダー」もないので試合は中断なく続行される.
「ぅぅ‥‥はぁっ‥‥」
フェラチオの破壊力のみでトップリーグの座に君臨する彼女の得意技をモロに食らってしまった七也はもう頭がフラフラだった.
そんな彼に容赦なくフェラチオの連撃が襲い掛かる.
ジュッ♪ ジュッ♪ ジュポ~~~~ッ♪
「ああぁぁぁっっ!!」
『ダウン! 2-0!』
ジュクルッ♪ ジュル♪ ジュポ~~~~♪
「も、もうっ、‥‥ああぁっ!!!」
『ダウン! 3-0!』
ジュルルルルルルルルルルル!!! ジュッ♪ ジュッ♪ ジュ~~~♪
「やめてく、ぁああぁあぁぁっっっ!!」
『ダウン! 4-0!』
七也の連続ダウンが止まらない.
ポイントが8を超えたあたりの時、フェラチオ中にザーメンによるぬめりで男の竿が唇から抜けてしまった.
「ぁっ‥‥!」
この絶好の幸運にすがって七也はエリザのホールドから逃亡する.
「はぁっ‥‥はぁっ‥‥!」
あまりの快感のためにむせび泣きさせられて、七也は視界が涙でにじんでしまっている.それでも、歪んで映るリングロープに向かって七也は這いずって進もうとした.
しかし、その途中で何かが彼の腰に巻き付けられる.
それは背後からしっかりと回された女性の両腕だった.
「ぁ‥‥あ‥‥!」
グイっと強烈な力で引き戻されて七也は再びリングの中央に連れてこられた.
「ぁぁっ! くそっ!」
やけくそになって手足を振り回すがエリザの腕力にかなわない.
体格の大きな彼女は、ひょっとしたら普段の七也にさえパワー負けしないのではないかと疑われるほどだった.それなのに今の彼は重厚なフェラチオのせいで全身の力を抜き取られている.
「くぁぁぁっ‥‥!」
巨大な白い水ダコの触手に絡められる小魚のように七也はエリザに捕縛されて、シックスナインの体勢に抑え込まれた.どっしりした体重の女体が男の体をリングに押さえつける錘おもりになる.見事なヒップも顔に乗せられてしまい、もはやペニスが抜けたとしても七也が逃れられる可能性はない.
「チュッ♡」と先端に軽くキスした後に、厚い唇が哀れな肉柱を呑み込んでいった.
「ぅぅぅぅっ‥‥! ああぁぁっ!」
ジュルル♪ ジュルル♪
「くっ、んんんんっっっ!!」
ジュポポ♪ チュルル♪
「ぉぉあああ‥‥!」
ジュルルルル~~~~~~~ッ!!
「んぁぁああぁあああぁああああっっっ!!!」
――3日3晩でもしゃぶり続けられ、一度吸いついたらミイラになるまで逃がさないと噂されるアメリカ女王のフェラチオに七也の全ては搾りだされた
『もしもし』
「どうした? ‥‥負け試合の翌日は一人にしておいてくれって言ってるハズだが」
『今、いつもの鰻屋さんですか』
「そうだが」
『‥‥す、すいません.あと何分そこにいますか?』
「は? ‥‥30分くらいかな」
『はい、30分ですか』
「何の用だ.まさかこっちに来る気か? 絶対にやめろ.一人にしてくれって言ってるだろ」
『いえ、私は別に‥‥はい、私は、決してそのような事は』
「で、何の用だ」
『あの、来週のファン感謝配信の件ですが』
「キャンセルするって言っただろ」
『そうでしたよね‥‥』
「今開くと絶対に冷やかしやアンチも見に来るだろうからな.こんなのただの一時的な心因的萎縮症イップスの一種なんだろうが、変な輩に絡まれるストレスで回復が遅くなったら困る」
『はい、そうでしたね‥‥』
それにもうファンの数も大分少なくなってしまっただろうし、1桁規模が減った来場者数にダメージを受けるのもイヤだと七也は考えていたが、そこまでは口に出さなかった.
「‥‥他に要件は?」
『いえ、特には‥‥』
「じゃあ切るぞ」
『はいっ、解りましたっ.お邪魔しましたっ』
七也はスマホの通話を切った.
「なんだアイツ.普段は必要最低限の事しか言わない奴なのに.らしくもない」
スマホの電源をオフに切ってしまって、彼はテーブルに目を落とす.
座敷の個室は七也が1人で占領していた.
しかしその分料理は3人前を注文している.
もちろんその全てを残さず食べるつもりで、既に1人前の分量は平らげていた.
残り2人分もだいたい片付いてきて、あとはサラダと杏仁豆腐だけになったときに、急に廊下から騒がしい声が聞こえた.まもなく障子戸が開き、座敷に女が3人、靴を脱いで上がってきた.
「いたいた.ナナヤじゃん」
「わ~、ここめっちゃウナギの良い匂いしますね~♥」
「あ、だよね.試合の後に来ると美味しそう‥‥♪」
「‥‥なんなんだお前ら」
「なぁに.最近会わなかったからって顔忘れちゃった?」
「いや、覚えてるが‥‥.っていうか誰から聞いたんだこの店を」
「別に.ただの偶然よ」
彼女たちは別のジム所属の女選手たちだった.
背が高めで、険のある目鼻立ちをした柊京菜けいなは七也と同い年で、以前は同じジムの所属選手だった.ジーンズパンツとハンチング帽の彼女は見た目そのままの男勝りのじゃじゃ馬で、試合中は熱中しすぎたせいでの反則トラブルも多かったが、負けん気の強い攻撃重視スタイルの選手だった.
「あ~、このサラダおいし~♥」
勝手に七也の皿の料理を食べてるのは生川亜子おいかわあこだ.ベージュのモコモコした服を着た彼女の体型はポッチャリ気味だ.京菜の一つ後輩のブロンズリーグの選手である.試合では機動性に欠けるものの、プライベートで男食いが趣味であるほど好色な彼女は、そのセックスに対するセンスの良さだけで試合を成立させている.
「ごめんなさい、お邪魔しますね‥‥」
ちょこんと七也の斜め前に座ってきたのは文坂柚子花ふみさかゆずかだ.メガネ跡のついた鼻や髪に、おかっぱからちょっと伸ばした彼女は「頑張ってオシャレに入門中の優等生」といった印象の小柄な娘だ.彼女も京菜の一つ後輩だった.
試合のスタイルもいかにも優等生じみた真面目さが見てとれて、セオリー重視の一言につきる.七也は彼女をみたとき『昔の自分みたいだ』と思ったほどだが、恵まれない体格ながらもバランスのとれた選手である.
「あーあ、この部屋エアコンないの? 気が利かないわね~」
「う~、この杏仁豆腐もおいし~♥ こんなに良いお店がこんな街はずれにあるなんて、ほんとに穴場って感じですよね」
「その、ほんと、ごめんなさいね‥‥っ」
わりとちぐはぐな印象の3人だが、競技BFは狭い業界で、普通の社会人とも考え方の根本――特に恋愛に関する部分――が食い違うため、つきあう友達を選びにくい.同じジム所属の女選手同士はどうしたって仲良くなる.
3人は、メニューを開いてわいわい盛り上がり始めた.
「ドリンク何にしよっか.カクテルあるよ」
「ここ肉あるかな~.肉あるならビール一択なんだけど」
「梅酒だ.これすき‥‥」
「チッ」
思わず七也の口から舌打ちが出ていた.唯一大人しげな柚子花だけが怯えたようにビクッとする.七也は一切構わず、黙って伝票を掴んでテーブルを立とうとした.
「ねぇ、どこ行くの? 一緒に飲んでいきなさいよ」
京菜が高圧的な調子で話しかけてくる.
「いや‥‥もう帰る」
七也は対応がぎこちなかった.
京菜との会話は昨年に大ゲンカして別れて以来だ.
あれから険悪になって無視しあう仲だったが、ケンカ前も特に仲良しだったわけではない.どうして今、こんなにフレンドリーな態度なのか.
七也にはワケが解らず、ただただ不気味だった.
「ねぇ飲もうよ~、ザコヤ君.じゃなかった.ナナヤ君」
「‥‥あ? お前今なんつった?」
「え、ザコヤ君だよね~.昨日も凄い負けっぷりだったじゃん」
七也しちやが眉をひそめる.
素人や格下の選手に自分の試合を寸評される事が彼は一番嫌いだ.
「シルバークラスの分際で何言ってんだ.そっちは国際試合に出て負ける事すらできないランクだろうが」
「え、そうかなぁ.今のナナヤならあたしの方が強いと思うけどね」
「そう思うんならそうなんだろ、――」
「試してみる?」
「あ?」
「今日ホテルのスイートに予約取ってるんだけど」
京菜は細いガラス棒にぶら下がったルームキーを顔の横に垂らしてみせた.
『高級ホテルの部屋を借りて、BFに負けた側が宿泊代を持つ』というのは、昔からよくあるファッカー同士の賭け試合の一形態だった.
広々とした3部屋構成のオシャレな宿泊室に4人の男女が入る.
服を脱いで、銘々クローゼットに収納していく.
「俺が勝っても宿泊代は払ってやるよ.シルバーとブロンズならどうせ生活ギリギリで貧乏なんだろ」
「さっすが! お金持ちは言う事が違うわねぇ」
平静な調子を保ってはいたが、京菜の表情は凍り付いていた.
「その代わりもう二度とあの店に来るなよ.少なくとも俺が試合した翌日はな」
「え、なんで? こっちもいろいろ汗水流して折角見つけたお店なんだけどナー」
「貧乏人のお前らには、もっと安い店がお似合いだ」
「チッ.はぁ‥‥さっきからそればっか言って.アンタほんっとムカつくよね.人を思いやる心とかないの? 大っ嫌いなんだけど」
「知ってるさ.顔も見たくなくなって、隣の県のジムに引っ越すぐらいだしな」
「は? お前にこっちの何が解るんだよ.ああ? コラ」
「お得意のプッツンか.怒りたければ好きなだけ怒れよ.それでBFに勝てるんなら誰も苦労はしないがな」
「こんのっ‥‥!」
京菜が鏡台の上の置時計を掴んで投げようとした.
だが、その左手を亜子が押さえる.
「京菜センパイ.可哀想だから止めてあげよ? その時計の弁償代もどうせ七也しちやさんが払う事になるんだし」
「‥‥あはっ.それもそうね.ヒイヒイよがらされて、その上宿泊代も弁償代も請求されるんじゃ可哀想だわ.時計は勘弁してあげなきゃね」
女3人は水着になり、即席の試合用の敷きカーペットをホテルの絨毯の上に広げた.
「随分と準備が良いんだな.必死に作戦でも考えてきたのか?」
「ふんっ.アンタみたいな試合バカ、殺すんなら試合マットの上でやってあげた方が本望だろうと思って用意しただけよ」
「俺を殺す? なんだそりゃ.3つ、足りてないものがあるな」
「は?」
「理由と実力.ついでに頭」
「このっ!!」
顔面を真っ白にした京菜を亜子が絶妙なタイミングで横からつついた.
「ねぇお姉さま~.ゴム留め頂戴~.あたし忘れちゃった~」
「‥‥ええ.いいわよ」
髪留めのゴムをもらった亜子は左と右の2房のお下げに髪を縛った.
競泳水着のような見た目のピンクと濃紺のコスチュームに着替えた彼女は、ぽっちゃりしてて、背が低めなのに胸とお尻の肉付きが良い.いかにも男好きのする体型だった.
「よっと」
京菜もオレンジと黄のビキニになった.
彼女は骨格も顔立ちも筋肉の付き方も非常にアジア人的だ.しかし少し高めの背丈と、どれだけ痩せてウェストがくびれてもようとも、そこだけ全然小さくならずに、丸くてハリがあって前に突き出たバストは西洋選手の体質に似ている.堂々としたボディスタイルで、自信満々の表情も相まってモデルのような存在感があった.
「いっちに、いっちに‥‥」
一番早く着替えを済ませて部屋の隅で準備運動をしている柚子花は3人の中で最も背が低くて華奢だ.中学生か高校生かと見紛うほどだが、体はしっかり鍛えているようで全身にうっすら肉がついている.育ちが良さそうな利発的な顔をしていて、小柄で慎ましい体型の彼女には純白の水着がよく似合っていた.
「ナナヤぁ、誰から相手してほしいの?」
「お前とのタイマンじゃなかったのか.まぁいい、勝手に決めろ.なんなら3人いっぺんでもいいぞ」
「え、いいの? 後悔してもしらないわよ」
「俺はこれを試合とも思っていないしな.レクチャーだ.お前らのBFの悪いところを教えてやるよ.あの店からの立ち退き料だ」
※
「‥‥ふぁ~ぁ」
BFの最中だというのに七也は退屈そうにアクビをしていた.
仰向けの彼には3人の女がまとわりついているが、それぞれの技巧は全く効果を発揮していない.
「ねぇ、京菜センパ~イ.なんなんですかこの人ぉ‥‥」
「‥‥大丈夫だよ亜子.コイツ、やせ我慢してるだけだから」
「奥の手使っちゃいますぅ?」
「いえ、まだよ.なるべく実力で解らせないと.昨日あれだけ喘いでたんだから不感症なワケないんだよ」
まぶたまでも閉じていた七也の片目が開かれた.
「あぁ.確かにこれはただのやせ我慢だ.でもお前たちの責めはやせ我慢できてしまう程度のレベルってことだな.もう満足か? そろそろこっちから行くぞ」
七也は手近な柚子花を抑え込みにいった.
「ひっ」
柚子花は男の動きに逆らうように手足をつっぱねる.
しかし、その動きの勢いを逆に利用されてしまい、それに対して反抗しようとする動きが更にまた利用されてしまい、くるりくるりと魔法のように手足の関節が拘束されていった.
「ぇっ‥‥! なっ、なんでっ‥‥!」
「昔の俺も陥ったけどな、お前は動きは教科書的すぎて読みやすいんだ.BFはお勉強じゃあない.セオリーを行儀よく学んで到達できる高みはシルバーか、せいぜいゴールド下層帯までが限界だ.もっと横道や邪道にそれてみるんだな.一時的には30点や20点に落ち込むかもしれないが、将来に100点満点を超えてくためにはそういう型破りな試行錯誤も必要だ」
「あ、ぁっ♡ ぁああんっっ♡」
「次はお前だ」
「えっ♥」
目線を向けられて、亜子は期待するようなソワソワした顔になった.
「七也さぁん♪」
両手を広げて抱き着いてこようとした亜子を七也はあっさり躱した.
足を絡めてこようとするのを避け、手を絡めてこようとするのも避けて、飛びついてこようとするのをタイミングよく押し返してしまう.
「む~っ、なんで全部避けるんですかぁ」
「お前がノロマだからだ.そらっ」
手をこまねいている亜子を七也は得意の全身ロックにかけた.
「あぁん♥ つかまっちゃったぁ♥♥ ねぇあたし、これからどうされちゃうんですかぁ?」
「お説教だ.お前はまず体型がだらしなさすぎる.俺がお前のジムのトレーナーだったら絶対に試合に出さんぞ.さっさと減量しろ」
「えぇ~~?! これぐらいの方が町で男の子がよく釣れるんですよぉっ! それに減量したらオッパイも小っちゃくなっちゃうじゃないですかー!」
「あと目線と気配で次にやりたい事がバレバレなのもどうにかしろ」
「あぁんっ♥ や~だぁ~.どっか褒めてくださいよぉ~.あたし褒められて伸びるタイプなんですよ~」
「‥‥反射神経は良いかな? あとセンスの良さっていうか、相手のやりたい事とか、相手の弱点を感じ取って利用するのは得意そうだなって思った.これは才能の問題で、努力で身に着くものじゃない.天賦の才だ」
「ほんとですかっ? やった! うれしいっ♥」
「だけど、いちいち技術の追求が甘すぎる.BFと娯楽のセックスは違うんだ.BF専用の動きをもっと身に沁み込ませないと、ただのセックス好きだと通用しないぞ」
「あぁんっ♥ やだぁっ♥ もう褒めるの終わり~?」
「もう褒めるところはない.今すぐ実践できそうなアドバイスなら、そうだなぁ‥‥通用しなかった動きをすぐにあきらめすぎるな.例えばタックルが防がれたからって露骨にタックルをあきらめたオーラを出すと、相手は対応が楽になる.まだ1割はタックルに行くような気配を出し続けて、相手の頭に負担をかけたまま次の動きを試すんだ」
「あっ♥ 七也さんの手マン超うまいっ♥ 良いよぅっ♥ ‥‥ああぁああんっっ♥♥ 」
「さて、次は‥‥」
七也は最後の相手に目をつける.
「何.あたしにも上から目線でお説教しようっていうの? ふざけんじゃないわよ」
「いや、お前には――」
「うんざりなのよ! アンタはいつだっていつだって! あの時だって私が折角――あぁっ、もう!」
人でも殺しそうな形相で京菜が組み付いてきた.
七也は易々と足を引っかけて彼女を床に倒そうとする.
うつ伏せに倒れそうになったが、腕を引いて仰向けに倒してやり、そのままマウントで押さえ込んだ.
(昔から乳首が痛がりだったからな、コイツは)
「ちくしょうっ! どけよこの野郎っ!」
「どかしてみろ.腕力は使ってないぞ」
京菜がもがいても状況は何も好転しない.動きの癖が既に全部読まれているような、なんの危うげもない安定した押さえ込みだった.
「くそっ、このっ‥‥!」
「降参しろ.謝れとは言わないが、もう変なちょっかいかけてくるなよ.それだけで俺は十分だ」
「っ‥‥!」
京菜は深くショックを受けた表情をして、目尻に涙がたまり始める.
「くそ‥‥お前に‥‥お前に何が解わかんだよ!!」
ヒートアップした彼女は男を爪で引っ掻きにかかるが、七也は解っていたように両手を掴んで、そのまま床にピンをする.
「ちくしょう、ちくしょうっ‥‥!」
だんだん京菜の目元が歪んできて、とうとう涙がこぼれそうになる.
だが調とそのとき、七也は不意に背後から肩をチョンチョンとつつかれた.
「なんだ? 2回目か? これの後に相手してやるから順番を待って――」
「えへへ♥ これ、な~んだ?」
「ぁっ――!」
水着をはだけた亜子が、たゆん♪ たゆんっ♪ と揺れる下垂気味のふしだらな巨乳をぶら下げて立っていた.
「――~~~っっ」
「隙だらけなんだよバカ!」
「んひっ!」
京菜に乳首をつねられて七也は飛びのいた.
その口からあがる悲鳴も、みっともなくて無防備だ.
「せんぱ~い♥」
「やっ、んぁっ!」
間合いをつめてきた亜子が雑にペニスを揉みしだいただけで七也は童貞少年のように快楽に見悶えた.
「すっごく反応いいですね~.嬉しい♪」
「うっ、ぁっ、調子に乗るなっ!」
さっきまでの耐久力が嘘のように消えている.快感に対する七也の防御法は「嫌なものを連想をする」というものであった.
三ツ星シェフが作った渾身の出来栄えのヨーグルト料理であろうとも「それゲロだよ」と言われて、それを信じ込んでしまえば美味しさを感じない.
その要領で快感から頭と体をガードするのだが、機能しない.七也が想像できる「嫌なイメージ」のレパートリーはざっと35種類あるが、どれを思い浮かべようとしても、さっきの亜子のたゆんたゆんと揺れるオッパイの営巣に上書きされてしまった.
「一般人よりも弱っちくなってません? そんなに興奮しちゃったんですかぁ? あたしのオッパイ♥」
「くっ――!」
かろうじて亜子を跳ねのけるが、パンツの中のボッキが大きく育ちすぎていて、ダメージの大きさは誰の目にもあきからだ.
(どうすれば‥‥くそっ! 守りがダメなら攻撃だっ!)
七也はもう一度京菜を押さえ込みにかかるが京菜は涼し気な顔で待ち受けていた.
彼が突っ込んでくる寸前を見計らってビキニの紐を自らほどいた.
「ほれ♪ これでも見てな、バ~カ♪」
「んぁっ――!」
プリンプリンのハリに満ちた京菜の美巨乳が七也の頭を真っ白にした.
いくら七也がプラチナファッカーとはいえ、相手も素人ではないので、数秒の硬直があれば簡単に攻めが対処されてしまう.
「ぅ、しまっ――」
「あはははは.弱っちい男」
本調子に戻った京菜はサディスティックな笑みを浮かべている.
七也の股間に太ももを差し込んでスリスリと擦りつけ、指先がボクサーパンツ越しにアナルをさぐり始めている.
「くぁぁっ、んくっ.ゃ、やめろっ!」
七也が暴れると京菜はあっさりと彼の体を解放した.
しかしあまりにも簡単に放してくれたため、意図的に逃がされただけだというのが彼自身にも痛いほど伝わる.
(どうすれば‥‥どうすればっ‥‥! くそぉ、あんな物さえついてなければアイツらなんて楽勝なのにっ‥‥!)
守りもダメ、攻めもダメ.彼の10年以上積み重ねてきたファッカーとしての技能が女の乳のせいで完全に封じられてしまっている.
「3人いっぺんで良いって言ったよね」
女達が七也を取り囲む.
亜子のだらしがなくて、フェロモンむんむんのエロ巨乳が.
京菜のスリムな胴としなやかに長い手足から実って、男を屈服させるようなシルエット美を誇る堂々とした存在感の美巨乳が.
そして柚子花の、自信なさげにおずおずとさらけ出した控えめなボリュームの、されど形がよくて可愛らしいCカップの美乳が.
じりじりと七也を取り囲むように包囲の輪を狭めてくる.
「ナナヤくん♪」
「七也せ~んぱいっ♥」
「七也選手.七也‥‥さん.七也さんっ♡」
3方向から女の6本の手が襲い掛かってきた.
※
「あおぉぉぉぉぉっっ!!」
今までの鬱憤を晴らすかのように女たちは七也の性感帯を苛烈に責めたててきた.
乳首はねぶられ、耳たぶは愛咬され、唇は執拗なキスに襲われ、睾丸を揉まれてペニスは上下にこすられる.
逝きそうになると別の場所を責めて焦らされるが、時にはリンパのようなマニアックな箇所も責め立てきて、男の鳴き声が存分に引き出されてしまう.
特に七也が我慢しようとすると京菜と亜子が「ナ~ナヤ♪」「七也せんぱいっ♥」と言いながらオッパイを無理矢理見させたり、右手で揉ませたりして防御力を強制的にゼロにしてくる.
「おぉぉっ! アあぁ! んひぃぃぃっっ!」
プラチナファッカーの一流選手からみっともない喘ぎ声を存分に引き出して、彼女たちは女としての自信をすっかり回復させていた.
「くっ、ぅぅぅ‥‥っ」
全員がしっかり満足すると、彼女たちは目配せして次の動きに取りかかった.
まずは全員で協調して七也の体力を奪いにかかる.
「くっ、はひっ! うはははっ! ほひゅっっ!」
脇腹をくすぐったり乳首をいじくりまわしたり、アナルにサックつきの指を軽く抜き差ししてくる責めが七也を大きく身悶えさせる.
彼が性的に興奮する事よりも、刺激が大きくて派手に体をくねらせてしまう事を重視して、陰湿的にねちっこく男のスタミナを削り取っていく.
「あぁっ! ひっ! んふっ! ‥‥はぁ、はぁ.‥‥こ、このっ!」
暴れて無理矢理に包囲網から脱出しようとする七也に対し、また京菜は巨乳を見せつけてやった.
「ほれ♪ これでも見てなよ、童貞クン♡」
「あっ、ぁぁっ――!」
プルプル揺れる大盛りの大福に、先っぽについた小さな肉色のでっぱり.七也の目はたちまち釘付けになって、大きく唾が飲み込まれ、ビクンと震えた竿の先から透明な雫がこぼれ出していた.
「隙だらけですよ先輩っ♥」
「ぁっ、ああっ!」
硬直した隙に左右の腕を別々の女に掴まれて、再び輪の中央に引きずりこまれて揉みくちゃにされる.
「くぁぁぁぁぁっっ!」
「あっははは.男ってほんとにバカよね.ジロジロ見て勝手に興奮しちゃって、抑えのきかないサルみたい」
「せんぱ~い、逃げちゃダメです♥ いっぱい愉しんでいきましょ? あはっ♪」
「悶える七也さんも素敵かも‥‥もっと感じてください‥‥♡」
「や、やめろお前らっ! く、くそっ! んひゃぁぁぁっっ!」
女たちは七也の逃走を防ぐためにも、防御力をゼロにするためにも自身のオッパイを存分に利用した.たわわなオッパイに男の本能が命令されれば全身が逃走も防御も拒否してしまう、もはや彼の脳みそは完全に女の乳房の言いなりだった.
「ほれほれ♪」
「あは♥」
「くすくす‥‥♡」
「ちょ、調子に乗るなよっ!! お前らなんて胸がついてなければ全員楽勝の雑魚の分際でっ!」
「はぁ? ついてるんだから仕方ないでしょ.頼んでるわけでもないのに、勝手に見て興奮してるそっちが悪いんじゃないの」
「く、くそがっ‥‥!」
「言い返せなくなって『くそ』って吐き出すとか、ダサすぎじゃない.あ、そうだ.いつも言ってるわよね、プロなら実力でどうにかしろって.‥‥ねぇナナヤくぅん、貴方もプロならこの状況を自分の実力でどうにかすれば良いんじゃなんですかぁ~? ぷぷっ、くすくすくすっ、あははははっっっ!!!」
「く、くそぉぉぉっ‥‥!」
七也は舌戦すらも勝てなくなっていた.腕力もない.技術もまだ未熟.そんな取るに足りない相手なのに‥‥胸元についた果肉のせいで無力化されて、いいように手玉に取られる.悔しさのせいで目尻が熱くなってくると、京菜がますますケタケタと笑うだけだった.
「ぜぇ‥‥、はぁっ‥‥、ぅっ、ひゅぅ、ひゅっ‥‥」
30分にも渡るスタミナ削りで七也は足元もおぼつかないほどに消耗させられた.
女たちがようやく手を引っ込めた時にはもう立っているのもやっとの状態だった.
「もういいかな.ナナヤくん元気ぃ? 疲れてるようだけど、どうしたのぉ?」
「ですね~♥ ねぇ七也さん大丈夫? 大丈夫? 結婚する? きゃはっ♥」
「‥‥ダメだよぉ.亜子ちゃんと付き合ったら毎日2桁はするんでしょ?」
「そのときは南米のお薬使ってでも搾り出すから大丈夫だよん♪」
「くっ‥‥このっ‥‥」
息も絶え絶えだが七也の目にはまだギラついた光が宿っている.
「おおぉぉぉ‥‥っ!」
体力はほとんど尽きていたが、残った闘志だけを頼りに七也は女に襲い掛かる.
3人の中で最も大人しそうで、バストも小さい柚子花を狙って押し倒しに行った.
だがその横から京菜が足を引っかける.
「あっ」
バランスを崩して前のめりになった七也の体を亜子が引っ張り込んで、頭部を乳房の谷間にうずめさせた.
「ふがぁっ――!」
「挟まれちゃいましたね.先輩の大好きなオッパイに♥」
「むがっ、ふがっ」
「あんっ、暴れないでくださいよ~.今からいっぱいタプタプしてあげますから♥ ほら、タプ、タプ♥」
「んんっ、んむっ!」
「ほ~ら、むにゅむにゅ♥ ぷにぷに♥」
「んぅぅぅぅぅぅっ!」
「くすくす.幸せですかぁ? フニュフニュ♥ タプタプ♥ 女の子のお乳でいっぱい幸せになっちゃえ~♪ ムニムニムニ♥」
「んぁ~~~~~~っ!!」
男に唯一残った『闘志』という武器さえも女のオッパイが無慈悲に削り取る.
ふくよかな乳房に顔を揉みほぐされるうちに、七也の表情に刻まれた険しいシワが一本一本消えていくようだった.
「リラックスして♪ い~っぱい甘えていいですからね~♥ たぷ♥ たぷ♥ たぷ♥」
「ふぁぁぁぁぁっ‥‥!」
大ぶりの果肉がムニムニ♪ フニフニ♪ と惜しげもなく七也の顔に押しあてられて、優しく顔をマッサージする.更に後頭部まで亜子の手櫛に梳かれてしまうと七也は自分の心がたちまちトロけ落ちていくのを感じた.
「は、‥‥なせっ‥‥このっ!」
危ういところでどうにか七也は体を突き離す.
「きゃっ! ‥‥も~う.まだ怖い顔してますよ~せんぱ~い.ほらお胸の谷間に戻ってきてくださいよぉ.もうそんな顔できなくなるまで幸せでトロットロにトロかしてあげますからぁ♥」
「た、‥‥だれがおまえなんかにっ‥‥!」
「じゃあ.私なら良いかしら?」
「んむぅっ――!」
「くすくす.お前はもうどこにも逃げられないわ.観念して女の虜になりなさい」
「んむむむむっ――」
亜子の谷間から解放されたのも束の間、今度は京菜の谷間に七也の頭が挟みこまれてしまった.
「どっちの身分が上か教えてあげる.‥‥ぎゅ~~~~♪」
「んんん~~~っ!!」
弾力のある乳房が呼吸口ごと顔を強く圧迫してくる.息苦しくて必死に息を吸おうとすると、汗で湿った谷間の空気を鼻いっぱいに吸わされて七也は脳みそがクラクラしている.
男の動きが弱まってきたところで京菜は圧力を緩めてやった.
「っ、はぁ、はぁ‥‥っ」
「そうそう、大人しくしてればいいの.イイ子ちゃんにはご褒美をあげるわ」
フンワリとたわんだオッパイがズリズリ♪ スリスリ♪ と優しい感触をなすりつけてくる.
「ふぁっ‥‥ぁぁぁぁ‥‥!」
気を抜けば甘えてしまいたくなる乳の感触に七也は危機感を覚えた.
必死に抜け出そうとして体をよじるが、また京菜は谷間をキツく絞めてくる.
「暴れちゃダメでしょ?」
「んう~~~~っっ!」
窒息しそうなくらいピッタリと呼吸口を塞いでくる乳房に苦しめられる.
そして弱って大人しくなるとまた乳房は優しく顔を甘やかしてくる.
「ふふっ、いい子イイ子」
スリスリスリ♪ ムニムニ♥ たぷん♥
「っっ~~~! ぁぁっ、あぁぁっ!」
七也が逆らおうとすれば苦しさで罰して、大人しくなれば優しい弾力で甘やかす.飴とムチを使った、子供にでも分かるくらい簡単な原理の制服法だが、シンプルなだけに抗う事は難しい.七也は反抗心が急速みるみる殺されていき、彼女に隷属したい欲求が心に満たされてくるのを感じた.
「ほら私の胸に甘えなさい.もう苦しい思いはしたくないでしょ? ダメな子なら躾するけど良い子にしてればたっぷり甘やかしてあげる」
「~~~っ! ぅ、うぉお‥‥!」
もう子供くらいの力しか入らなくなった両手だが、かろうじて京菜の体を押しのけられた.だが間髪を入れずに亜子のオッパイが再び頭を引きずり込んでくる.
「おかえりなさい、せ~んぱいっ♥ ねぇパフパフって知ってます~?」
「んんっ‥‥!」
「知らないならやってあげますね~.パフパフ♥ パフパフ♥ ふふっ、きもちいですかぁ? パフ♥ パフ♥ パフ♥」
「~~~~~っっ!!」
(んぁぁああっっ!!)
競技BFでは滅多に使われない男女の睦みごとの技法だったが、これは七也の心を一瞬でへし折ってきた.母性のかたまりが、パフン♥ パフン♥ とほっぺたを甘く押しつぶしてくるたびに七也の意地やプライドも乳房に即座にすりつぶされていくようで、背骨が痺れて全身から力が抜けていく.
.
フワフワに柔らかい感触が男の甘えたい欲求を焚きつけて、それに応えて思う存分に乳房が顔を甘やかしてきて、一層甘えたい気持ちが膨らんでしまう.底無しの悪循環で頭がどんどん多幸感に満たされていき、完全に男は骨抜きにされた.
「んぁ‥‥‥‥ぅぅぁぁ」
「んふっ、イイ子イイ子~♥ 先輩もあたしのオッパイに負けちゃいましたね~♪」
亜子のパフパフに完全に心を折られた七也はひたすら彼女の胸に甘えついていた.
そうして一切の戦意を放棄した男にダメ押しとばかりに京菜も乳をを押し付けてくる.4つのオッパイが七也の頭を包み込んだ.
「ふぁぁぁぁぁ‥‥!」
「どう? 落ち着くでしょ.女の胸が与える癒しに溺れなさい」
「ムギュー♥ ふふ.先輩の脳みそ、幸せで徹底的にダメダメにしちゃいますね♥」
パフパフ♥ ムギュムギュ♥ たぷたぷ♪ すりすり♥
「いい子♥ いい子♥」
(んあああぁぁぁぁぁっっ‥‥!)
七也は頭を前後左右のどこに振っても幸せの谷間から抜けられない.弾力の海に呑みこまれ、ぬくみとフェロモンが濃厚にたまってじっとりと湿った香気の中で顔が丹念に蒸し焼きにされている.
そこからさらに頭を撫でられ、顔に乳の感触をなすりつけられ、聞いてるだけでIQが3ずつ下がっていきそうな亜子のアニメ声で「いい子だね~♥」「気持ちいいね~♥」と鼓膜から脳を侵食されて、とうとう七也はおかしくなってしまった.
「ぁぁんっ、ぅぁぁぁんっ!」
七也は女の胸に自分から全力で顔を押し付けにいく.弱々しい両手が必死に女たちの腰を抱きしめていた.
完璧な甘えん坊に作り変えられてしまった彼は、女達がイジワルして乳房を強めに揺すっても彼の頭を揺らしたとしても、かえって嬉しそうに感触を楽しんでいる.
「ぁ‥‥ぁぁっ‥‥あぁぁんっ‥‥、もっとぉ‥‥」
「あ~ぁ、もうダメねぇ、コレ」
「くすくすっ.でもすぐ治っちゃいますからぁ、これで固定するにはお薬が必要ですけど」
「動画が先よ.準備なさい」
「はぁい.あー楽しかった」
乳の谷間で30分間も可愛がられ、反骨心の「は」の字も見えないくらいに徹底的に骨抜きにされてからようやく七也は放された.亜子はまだ甘えてこようとする七也の髪を雑に撫でて、その顔をジロジロとのぞきこんだ.
「オッパイで甘やかしちゃえばプラチナファッカーの先輩もそのへんの弱い男と一緒なんですね♪ あんなにカッコよかった姿がウソみたい」
※
満足そうにクローゼットを開けて汗を拭いたりカメラを準備している彼女たちがしゃべりあっている声が、マットに投げだされた七也の耳にも入ってくる.
「えへへ、結局七也先輩も堕ちちゃいましたね」
「そうね.でもこいつのマネージャーよりはマシじゃない? 『守る家族がいて、仕事を失うわけにはいかないからお前らの言う事は聞かないぞ』って恰好つけてた癖に、ちょっと誘惑してホテルで3人がかりで可愛がったらすぐメロメロになっちゃって.一瞬で堕落させられたじゃない」
「あははっ.それは仕方ないですよ~.あたし達プロからしたら、一般人の男なんてベッドの上では赤ちゃんと一緒ですから♥ 最後には『許して』『許して』って泣きながら京菜お姉さまに一生の忠誠を誓ってましたね~」
「くすくす.ほんと男ってバカなんだから.ご褒美あげる約束したら、張り切ってナナヤの偽のイタリア旅行の書類作っちゃって.だからアイツがどれだけ粘っても一週間は誰も探しに来ないんですって.うふふ、でもこんなに早く終わるなんてね.調教が終わった後もゆっくり楽しむ時間があるわよ」
「やったぁ! 七也先輩のプラチナおチンポ、お仕事抜きでたっぷり味見してみたかったんですぅ! 京菜お姉さまについてきてほんとによかった~」
「はぁ‥‥うぅっ‥‥」
「ほら、早くカメラに向かって言いなさいよ」
地べたに這いつくばる七也をカメラがとらえている.カメラマンは柚子花で、撮影監督は京菜だった.
「ぁ‥‥僕の負けです.スッキリさせてくださいっ!」
「違うでしょこのグズ!」
「ぐっ!」
近づいてきた京菜がキックをしてきて、七也は腹を押さえてうずくまった.
「ちゃんとセリフくらい覚えなさいよ.『あのプレイでスッキリさせてください』でしょ? 物覚えが悪いわね、この低学歴」
「ぐっ‥‥」
「何よその態度は.またオッパイで躾けて欲しいの? あの恥ずかしい甘えん坊姿もビデオに録画してやろうか?」
「やっ、やめろっ‥‥! お‥‥僕の、ま、負けです.あのプレイで、スッキリさせて、く、ください」
「ふん、上出来よ」
京菜は鼻を鳴らすと、亜子に向かってアゴをしゃくった.
「は~い♪ アレですね」
「ふがっ」
亜子が女物のショーツを丸めて押し込み、ブラで口を縛ってさるぐつわにした.変態じみた屈辱的な拘束具だが、女の匂いや温もりが七也の頭をボーっとさせる.
「ふ‥‥ぁが‥‥」
「ほら、こっちに来なさいよ」
椅子の上に足を組んで座っている京菜の呼び声にこたえて七也が這いずっていく.
「アレされたいんなら、どういう体勢とればいいか言われなくても分かるでしょ?」
あきれたようにため息をつく京菜に媚びるように七也は素早く両足を広げた.
仰向けの姿勢のまま、いつでも膝上パイズリがやりやすいように腰を少し浮かせている.――責められている最中、亜子と京菜は「降参すればパイズリしてもらえるかもよ」「あの試合のときみたいに派手にアンアン泣かせてあげるかもね」という事を絶えず言っていたので七也はパイズリを自然と期待していた.
「そう、それで良いのよ」
ニヤリと笑った京菜は、しかしすぐ小声で「バ~カ♪」と囁いた.
椅子に座ったまま男の両足を持ち上げて、脇に抱える.そして無防備な股間に片足を乗せた.
「ふぁっ?」
「あ~あ! ナナヤったらとんでもない変態なんだから! このあたしに“足コキ”されたいだなんてね」
「んぁっ!? ふぁぁぁっ!」
カメラに声が入るように大きくしゃべると京菜は足をこすりつけ始めた.
「おあがりなさい♪ 大好きな足・コ・キ」
「んぁぁぁぁぁっ!!」
白くて長い足がペニスをゾリゾリと摩擦してくる.
「んぁぁぁぁっ! ははひはっ! ひはふっっっ!」
「なぁに、ナナヤったらそんなに嬉しいの?」
京菜は直後に、カメラに入らない小声で言葉をつづけた.
「なぁに? 『話が違う』とでも言いたいの? 別に降参すればパイズリするなんて一言も言ってないわ.勘違いしたのはそっちじゃない」
京菜の両足がペニスを挟んで本格的にしごきだす.
「んはぁぁぁぁぁ~~~~~~~~っっっっ!!!」
「あははははは! こんなので感じちゃうなんて、ほんとうにお前は変態だねぇ! 逝くの? 逝っちゃうの? 良いわ、逝きなさい♡」
あまり速くなく、ずっと一定の強さとペースのしごき方でもさんざん焦らされきった七也は辛抱がきかなかった.
「んんんんんんんんふぅぅぅぅぅっっっ!!!」
ビュルルルルルル~~~~~~~~♪♪
溜まりに溜まった精液が竿の先から噴きあがる.
「スッキリできた? おめでと.でも、もっと欲しいわよねぇ?」
「っっ! んふぅぅぅぅぅぅっっ!」
一度逝っても彼女は許さず、足コキで立て続けに2度目3度目の射精を奪ってきた.精子の出が悪くなってくるほど京菜の足コキのテンポがあがる.それでも勃起の勢いが衰えてくると、亜子と柚子花が上半身の責めにくわわってくる.テーブルに置かれたカメラが記録している前で七也は汁が一滴も残らないほど徹底的に搾られた.
「ほふっっ! んむぅぅぅぅぅぅ!!」
「ふぁぉぉぉぉぉぉっっ!」
「んぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
※
「お疲れ様でしたぁ.お陰で良い画えが撮れたと思いますよ.ちゅ~~~♥」
口枷は外されたがぐったりと倒れたままの七也に、亜子がキスを押しつけてくる.
「んっ‥‥! ゃめっ‥‥!」
彼女が口に白い錠剤を含んでいるのが見えたので七也はなんとかディープキスになるのを拒もうとするが、彼女はしつこく舌をねじ込もうとしてくる.
「ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪」
「んぁっ、んっ、んぁっ‥‥」
「拒否しないでくださいよぉ♥ ちゅ~~~~~~~♪」
「んん~~~~っ!」
疲労困憊している上に、あまりにしつこくキスしてくるのでとうとう七也は亜子に口づけを奪われて、舌の侵入も許してしまった.
「んふふっ♥ ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪ ちゅっ♪」
「んんんんんんっ‥‥」
チロチロと積極的に舌を送り込んでくるキスに七也の頭がボーっとさせられる..
「せんぱい好きですっ♪ 好きっ♪ チュッ♪ チュッ♪ チュッ♪」
「んぅぅっ‥‥‥‥」
口の中が貪欲に舐め回される.
彼女は相当なテクニシャンのようで、七也ほどの男でも気持ち良さでウットリしてしまった.そしてディープキスの味に夢中になっている間につい彼は怪しげな錠剤を飲み込まされた.
「ぷはっ‥‥.やっと飲んでくれましたね.これで先輩があたし達の奴隷になってくれるんだぁ.たのしみっ♪」
「‥‥奴隷?」
「そうですよ.今先輩が飲んだの調教用の媚薬ですから♪ 明日の朝にはもうあたし達の言う事に逆らえない奴隷君になっちゃいますっ」
「亜子ちゃん、堕とす前にあんまりそういう事言わない方が‥‥」
「え、なぁに柚子ちゃん.大丈夫だって.もう逃げられないでしょ」
「でも万が一の事故とかあるかもしれないし‥‥」
語尾が弱くなっていく柚子花の小声を聞き流して亜子が七也のアゴを掴んだ.
「それに抵抗してくる男を快楽でメロメロにするのが好きなんだよね.どうですか、先輩.もうちょっとあたし達に逆らってみませんか? くすくすくす♥」
「ぅぅぅ‥‥」
「もうダメよ.そいつはもう女の体の事しか考えられない廃人だわ」京菜が不機嫌そうに鼻を鳴らした.「そもそも、今日の調教の前からもうアンタは終わっていたのよ.あんな鈍くさい女にみっともなく自爆して、それから成績もどんどん落ちちゃって.見ているこっちがみじめになるくらい腐りきってたわ」
いつの間にか彼女の端正な顔が苦虫を噛んだように歪んでいる.
「だから貴方は今日からあたし達の奴隷にしてあげるの.あんなワケの解らない新入り女にダメにされた男じゃなくて、あたし達が全力の手管で堕としてやった男になるのよ.光栄に思いなさい.こんなに美しいあたしのために一生を捧げることができるんだから」
「なんだとっ、そんなこと‥‥ぁっ!」
文句を言い返そうとしたが、京菜を見てると心臓が壊れそうなほどドキドキと高鳴った.
美しい女だ.隅々まで手入れが行き届いた肌に髪.流麗な美貌の顔.高めの上背と細身の体にツンと張り出した美巨乳に、悩ましい曲線の腰とヒップと脚のラインは芸術品といってもいいほどだ.
自分の美に絶対の自信を持ち、男を挑発的な目線で見下ろしてくる彼女は女神の生まれ変わりに違いない.いや、むしろ地上に立ち寄った女神そのものなのかもしれない.どうしてこんなに美しい女とケンカなんてしてしまったのか.あの時の過去に戻って、すぐに彼女にプロポーズを申し込みたい気分に七也はなった.
(な、なんだ‥‥っ! ダメだ! おかしいぞっ! こんなの見てたら変になるっ!)
たまらずに視線をそらした彼だが、その先には柚子花がいた.
「ぁっ‥‥!」
「‥‥七也、さん.そんなにジロジロ見ないで♡」
おかっぱで大人しそうで奥ゆかしくて、日本の女が持つ美点を全て凝縮したような女だった.その華奢な体を全力で抱きしめて、どこにも行かないように腕の中に一生閉じ込めてしまいたい.彼女はきっと、木漏れ日をこぼしたような、そっとした控えめな笑顔を作るのだろう.その健気な笑顔を見るためならば総身を針山に投げ出してしまっても構わない.そんな気持ちにさせられる.
燃え盛るような庇護欲と愛玩欲をかきたててやまない可憐な美少女に一瞬で七也は恋に落ちてしまっていた.
(うっ、まただ! これもダメだっ‥‥! 惚れちまうっっ!)
再び目をそらすと、今度は目の前に亜子がいた.
「ぅっ!!」
あれだけ搾り尽くされたチンポが、彼女を一目見ただけで再びズクンと疼いてしま..
むっちりした肉付きに、たわわに実った大ぶりのバスト.しかし決して太ってはいなくて、むんむんとした濃厚なフェロモンが3メートル離れても男の鼻に吹き付けてくるかのようだった.
彼女のだらしなくてエッチな淫乱ボディにむしゃぶりつきたい.体中を貪って、彼女からも貪られて、チンポを密壺の中で何十回でも炸裂させて、お互いの体がドロドロに溶けあうほどの濃密なエッチを満喫したい.
エロスを具現化した魔性の化身のような彼女に、見ているだけで理性が性欲一辺倒に書き換えられる.エッチエッチ、セックスセックスセックス――.
「ぐっ‥‥!」
七也は股間を押さえて腰を折る.体のどこに精子が残っているのか、もう一度すぐに射精をしたくてたまらなかった.
「どうしたんですかぁ、先輩.あたし達と結婚したくなっちゃいました? あはっ♪ でも良かったですねぇ.そんなあたし達と今からいっぱいエッチできますよ♪ ふふ、それが終わったらもうあたし達の言う事には絶対逆らえない一生の奴隷ですけど.ねぇセンパイ、燃えるような激しいエッチに溺れましょ?」
「やめろっ、来るなっ‥‥!」
「え? そんな期待するような目で何言ってるんですか.足も全然動いてないし、逃げる気ないじゃん.『ボクを食べて食べて~』って、先輩の全身が言ってますよ? ほら、捕まえちゃった」
「んぁっ!」
「あはは、触られただけで気持ち良いんだ? もう完全に変態ですねぇ」
「安心しなさい、ナナヤ.とびきり上等のワンちゃんに躾てあげる.あたし達に全部任せなさい」
無抵抗の七也が女達の手によってベットの上に転がされる.
一番先に彼の腹の上にまたがってきた亜子がペニスを女壺の入り口に導いた.
その内部に棒を収めようとした丁度そのとき――.
『ジリリリリリリリリリリリリリリリ!!!』
『ウ~~~~! ウ~~~~~! ウ~~~~~! ウ~~~~~~!』
火災警報器のけたたましいベルの音が部屋中に響き渡った.
後日ホテルから郵送された七也の上着には、一通の便箋が入っていた.
『七也様へ
突然のお手紙ごめんなさい.変な渡し方でごめんなさい.火災ベルもうるさかったですよね.
あんなことをしてゴメンナサイ.許されるとは思ってないけど、でも、ごめんなさい.他に良い方法が思いつきませんでした.ああいう風にするしか‥‥私、勇気もないしバカだから‥‥』
この先には、何かを書いては消してを何回も何回も繰り返した痕跡が見えるが、結局黒ずんだ2行を空白にして、その次の行から文が続いていた.
『貴方は今とっても大変な状況ですけど、私はいつまでも応援し続けます.陰ながら支え続けます(あ、ごめんなさい.ちょっと生意気でしたね.大した事もできない立場なのに.汗汗)
止まない雨はありません.きっと未来はよくなるハズです.頑張ってください.私も一緒に頑張り続けます.
幼い時に不審者のオジサンから助けてもらって以来、ずっと貴方を追いかけ続ける永遠のファン Y.F』
そして手紙の一番下段の欄外に、付け足したような小さな文字で『あのホテルの従業員です』と書き加えられている.
「うっ‥‥、くっ‥‥!」
いろんな感情が複雑に絡まりすぎていて、何が理由かは解らない.
しかし彼はビールの缶が転がる安アパートの一室で、次々とこぼれる涙を止められなかった.
泣いて泣いて、泣きはらした後に、彼は冷蔵庫の中に余っていた缶ビールの中身を全部流し台のシンクに注いで捨てた.今まで避けていたカウンセラーへの電話番号を調べあげ、スマホのダイヤルボタンを押していた.
がさないと噂されるアメリカ女王のフェラチオに七也の全ては搾りだされた.以下为收费内容(by http://www.prretyfoot.com)
